言語聴覚療法について

脳の障害や交通事故後などにより、ことばがうまく出てこなかったり、聞いて理解することが出来なくなったりする失語症の方や、顔面・舌の麻痺や外科的手術により、ことばを発する器官がうまく動かなくなってしまい、呂律がうまく回らなくなってしまう方に対し、治療を行います。

主な治療内容

話す練習(失語症・構音障害・認知症・高次脳機能障害の方)

話にくくなってしまった方に対し、他者とのコミュニケーションが広がるように、日々、患者さんと楽しく練習しています。リハビリ内容としては、声を大きくする練習や、言葉を思い出す練習、言葉を聞いて理解する練習などをしています。

発語訓練
パソコン練習
発声訓練

飲み込み練習(摂食嚥下障害の方)

食べ物がうまく食べられない(食べ物や飲み物を口にするとむせてしまう、食べたものが気管へ落ちてしまう【誤嚥】)方に対し、もう一度食べ物が食べられるように、慎重かつ積極的なアプローチを行っています。VE(画像診断)も実施します。

嚥下内視鏡検査(VE)

嚥下内視鏡検査(以下VE)とは、実際の飲み込みの様子を見ることができる検査です。VEを行うことで、食べられなかった人も、食べることが可能かどうかが判断できます。また、VEで診断することで、肺炎のリスクも軽減出来ます。しっかりとした画像診断ができることで、安全で積極的な摂食嚥下リハビリが可能となります。

VEを実施した全66症例中、経口摂取に移行した症例は52人(78%)、そのうち、3食経口摂取になった症例は27人(52%)、摂食訓練レベルが可能となった症例は25人(48%)でした。
※2015年1月~2015年12月までの当院のVEデータ

小児のリハビリ

現在は15名の言語聴覚士が言語聴覚療法にあたらせていただいております。小児の言語発達等に関する訓練も外来として実施しています。
また、地域への専門家の派遣事業へ参加や、学校からの見学等の受け入れも行っています。